電話インタビュー:今中哲ニさん
聴き手:西谷文和

西谷文和:
今日は今中哲二さんと電話が繋がっております。今中さん、よろしくお願いします。

今中哲二:
はいはい、こちらこそよろしく。

西谷文和:
今中さんは沖縄帰りだということですが?

今中哲二:
はいはい、先ほど30分前に関空着いたところです。

西谷文和:
申し訳ないですね、関空に着いたばっかりのところ。今回、今中さんはなぜ沖縄に行っておられたのでしょうか。

今中哲二:
私ずっと福島のことを追っかけているんですけれども、福島の事故が起きて、2012年だったかな、琉球大学の先生方が論文を出されたんですよ。福島の周りの蝶々、シジミチョウ、ヤマトシジミともいうんですけれども、それにどうも変異が見られるよという論文が出たんですよ。それで日本でも新聞にちょっと報道されたんですけれども。

西谷文和:
そうなんですか。知らなかったです。

今中哲二:
それを見て私はすぐ彼らと連絡を取って色々勉強会なりこの間ずっとやってきたんですけれども、琉球大学の大瀧先生のグループはいわゆる蝶々の専門家なんですよ。沖縄の蝶々を調べていて、そんで事故が起きたんで福島の周りの蝶々のヤマトシジミについても彼らは経験があるから、ちょっと調べてみるかと言って調べてみたら突然変異みたいなのが色々見られたと。

西谷文和:
例えばどんな風な変異なんですか。

今中哲二:
羽の色が変わったり模様が変わったり、触覚がちょっと曲がってたりとかね。そういう異常が出てて、それで彼らはそれを追っかけてずっと論文を作っているわけですよ。それで北海道大学の先生方は福島の川俣町というところでワタムシの異常を2012年にちょっと見つけたと。

西谷文和:
ワタムシですか。

今中哲二:
はい、油虫のようなものですけれども。葉っぱにつくね。そういう話はいくつかあるんですよ。

西谷文和:
なるほど。

今中哲二:
それで私からしたら、彼らはそういう虫のプロフェッショナルなんだけれども、放射線については馴染みがないというか、被曝の話は彼らは分からないと。それで私の方は放射線・放射能はずっとやってきていますから。

西谷文和:
蝶々はわからないですよねえ。

今中哲二:
ええ、それでじゃあ虫なり卵がどれくらい被曝したのかな、というのを一緒にちょっとお手伝いなりできるかなということでセミナーしてきまして。
西谷文和:
またぜひ分かったことがあれば・・・。

今中哲二:
そうですね、なかなか難しいんですよ。実験室でやるみたいなクリアカットな話じゃないんで。環境中の話っていうのは色んなファクターがありますから。

西谷文和:
色んな要因がありますからね。先生、例えばチェルノブイリでもそんなことはあったんですか?

今中哲二:
チェルノブイリでも色々データはあります、はい。

西谷文和:
また是非ね、確定したものがあればまたこのコーナーでご紹介お願いします。

今中哲二:
はいはい、分かっていることだけでもきちんとまとめておく必要があるということでやっております。

西谷文和:
はい、期待しております。それでですね、今日のテーマはですね、大飯原発再稼働と、東海第二原発延命の安全性の根拠はと題してお送りしますが、今中さん、東海第二から行きたいんですけれども、東海第二って結構東京に近いですよね。

今中哲二:
はい、そうですね。

西谷文和:
40年いくわけですよね、古いでしょ?これ再稼働して大丈夫ですか?

今中哲二:
それは大丈夫じゃないですよね。

西谷文和:
やっぱりねえ。

今中哲二:
私に聞かれても困るんですけれども、いつも言っているように原発はそれなりのリスクがありますから、要するに事故が起きるということをそれなりに考えておかなければいけないと。東海第二原発というのは周辺30キロで100万人くらいですか。

西谷文和:
もう96万人住んでいてほぼ100万人ですね。

今中哲二:
そうですね、確か水戸が入るはずですからもう対応できないですよね。

西谷文和:
もう大パニックでしょうね。
これですね、東京電力じゃなくてここは日本原子力発電、いわゆる原電ですよね。

今中哲二:
あれも変な会社なんですよね。

西谷文和:
はい、なんでこんな会社があるんかなと思いますけれどもね。

今中哲二:
日本が原子力発電を始めるにあたって、お金を出してあちこちに作って始めたものなんですけれども、福島の事故が起きた後、日本原子力発電の原発は全て止まっていますから、いわば売上がゼロなんですよ。

西谷文和:
売上がゼロでしょ?

今中哲二:
売上ゼロで確か去年か今年か知りませんけれども会社は黒字だと。

西谷文和:
そうなんですよ。

今中哲二:
なんか不思議な会社で。

西谷文和:
だからなんか拠出金があって黒字になったとかいうてね。

今中哲二:
そうですね、ですから拠出金の元を辿れば・・・。

西谷文和:
電気代でしょ?

今中哲二:
我々の電気代です。

西谷文和:
だから売上ゼロで黒字になるなんて誰でも経営できますやん。

今中哲二:
そうですね、ですから原子力発電というものの怪しさみたいなものを反映している会社だと思います。

西谷文和:
で、東海第二原発は本来廃炉にしないといけないと私は思うんですが、廃炉の積立金がないから、そして原電が経営しないといけないから無理やり再稼働するという話があるんですが。

今中哲二:
まあ、大飯の再稼働もそうですけれども電力会社がとにかく経営として原発を動かさざるを得ないという話なんだろうと思います。

西谷文和:
それででですね、東海第二もひどいし大飯もそうなんですが、一つだけちょっと、40年で本来は廃炉にしようというこのルールはですよ、やはり40年経ったら危ないということでしょ?

今中哲二:
そうです。何が起きるかわからないという領域に入るので、いわゆる老朽化の話ですよね。

西谷文和:
素人的に考えますと、0年一年二年の作りたての原発は釜がまだしっかりしてるけど・・・。

今中哲二:
そうですね。ある程度言える話としてはやはり核燃料、炉心を入れているお釜の話ですよね。お釜そのものは大体20センチ、30センチの鉄のものすごい頑丈なものですけれども。

西谷文和:
鋼鉄製ですよね。

今中哲二:
そうですね、それがだんだん脆くなってくると。そういう話は前々から言われていますんで。

西谷文和:
いわゆる脆弱になっていくということですね。金属疲労というやつですね。

今中哲二:
はい。後ですね、ここんとこバレちゃったというか、神戸製鋼なり三菱マテリアルなり日本の一流会社ですよね。そんなとこがインチキやっているということがバレてきているわけですから、原発も大丈夫かいなと思うのは当然ですよね。

西谷文和:
幸か不幸か神戸製鋼のものがバレたので神戸製鋼の部材を点検するために再稼働の計画が2ヶ月遅れるらしいですけれどもね。

今中哲二:
あ、そうなんですか。

西谷文和:
本当に日本のものづくりはどうなってんねんという話ですが、大飯原発に限って言いますと、もちろんどの原発も問題が多いと思うんですが、これはもう密集しているじゃないですか。

今中哲二:
そうですね、はい。

西谷文和:
この問題も大きいでしょう?

今中哲二:
そうですね。福島で分かったことは、たくさん原発があると一個原発が潰れちゃうと隣まで波及するということですよね。特に若狭湾というのはたくさんありますから。

西谷文和:
ねえ、あそこでどれか一つ潰れちゃうと本当に手当てできなくなると思うんですけど、これね、関西電力の岩根社長さんがね、大飯を再稼働したら速やかに電気料金を値下げしたいと言ってるんですよ。

今中哲二:
これはかなり胡散臭い話ですね。

西谷文和:
これってもう脅かしですもん。消費者脅かしてなだめすかしてやってる感じがしませんか?

今中哲二:
でもなんだろう、原発やめたらもっと安くなりますとかそんな話も作ろうと思えば作れる気がするんですけど。

西谷文和:
そうですねえ、もう原発が動かなくても十分たりてますからね。

今中哲二:
はい。

西谷文和:
よくわかりました、本当に今日はありがとうございました。

今中哲二:
はい、こちらこそどうも。