電話インタビュー:今中哲二さん
聞き手:西谷文和


西谷:
今日は今中さんと電話が繋がっております。今中さん?

今中:
はいはい。

西谷:
今日もよろしくお願い致します。

今中:
こちらこそよろしく。

西谷:
今中さん今日のテーマはですね、「核ゴミ最終処分場適地地図を発表」なんですが、これ国が地図を出したんですよ、今中さんご覧になったと思いますが。

今中:
はいはい、ニュースでやっていたので。

西谷:
これは今まで立候補する自治体を待っていたんやけど、誰も出てこないから国の方がここは適地や言うて発表したんですよね?

今中:
そうですね、待ってたら誰も手を上げないので一応候補を挙げておいて、これからどうするんでしょうね、あれこれ当たるんですかね。

西谷:
例えばですね、日本列島全体を緑と濃い緑とオレンジ色みたいに塗り分けたりしてるんですけど。

今中:
はい、あと灰色がちょっと入っていて。

西谷:
灰色がちょっと入っていてね。で、オレンジは火山とかがあるところはダメだと。緑は作ってもいいよと言うそんな場所だと思うんですけども。でもこれこんな地震大国でほんまに緑って大丈夫なんですかね。

今中:
結局20万年とか100万年後まで保管しておかなきゃいけないと言う話なんですけども、じゃあ20万年、100万年たったら我々はそもそもどうなっているのか、、、。

西谷:
そうなんですよね。

今中:
はい、日本列島そのものもどうなっているのか。

西谷:
10万年前はネアンデルタール人が住んでいたとそう言うことですからもうわかりませんよね、10万年後とか20万年後とか。

今中:
ですからいつも言っているのはそんな先まで考えなきゃいけないようなゴミを作ること、これはやっぱり間違っていたんだと思います。

西谷:
そもそもがね。そもそもがそうだと思うんですけれどもしかし今中さん、政府が地図を発表すると言うことはかなり焦っているんじゃないですか?

今中:
そうですね、もうできたところはありますから。

西谷:
いわゆる高レベル廃棄物。

今中:
はい、使用済み燃料のことですけれども。あとガラス固化体も外国から戻ったものがありますからこれをなんとかお守りしなきゃいけないと言うところは確かだと思います。

西谷:
ガラス固化体と言うのはいわゆる使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して残りの廃液にガラスを混ぜてということですかね?

今中:
はい、それを固めて。その昔日本はフランスとイギリスにたくさん再処理をお願いしましたから、使用済み燃料をそっちへ。それでガラス固化体が日本に戻ってきてるわけですよね。

西谷:
フランスやイギリスではガラス固化体を作れたけども日本の六ヶ所村はそれさえも作れなかったということですか?

今中:
はい、そうですそうです。なのに急いで何やってるのという気はしますね。

西谷:
そうですよね。

今中:
それで私が感じているのは、使用済み燃料の処理もそうですけれども原発そのもの、日本の原子力政策そのものをもっとここで立ち止まってゆっくり考えていくということが一番大事なんだと思います。

西谷:
おっしゃる通りですよね。

今中:
これからね、原発だってどうなるか分からないし、ろくろく動かない使用済み燃料の再処理工場を抱えながらガラス固化体の処理だけを先に進めるなんてのはやっぱりおかしな話だと思いますね。

西谷:
これね、調査を受け入れただけで最初の文献調査で年間10億円もらえると。そして次の概要調査になると年間20億円ってこれめちゃめちゃお金で釣ってるように思えませんか?

今中:
日本が原子力開発を始めたのが1954年の話ですけれども、時のそういう法律を作った中曽根康弘さんですか。学者がもたもたしてるからとにかくお金で、札で顔をひっぱたくんだと。

西谷:
札束で。

今中:
というのがやっぱり日本の原子力の伝統なんですかね。

西谷:
伝統なんでしょうね。これやっぱり原発だけじゃないんでしょうけど、なんかお金さえ払えばあとはなんとかなるっていう、、、。

今中:
やっぱり原子力政策全体を見ながらみんなでじっくり考える。これから高レベル廃棄物については慌てることはないんで。

西谷:
あ、そうなんですか。

今中:
はい、これからどんどん増やさなければこれ以上は増えない。一番大事なことはこれ以上増やさないということです。そうして今止まっているやつについては我々50年100年かけながら、じっくり考えていくというスタンスがいいんじゃないかと私は思っております。

西谷:
そういう意見がこれからますます増えて、あと湿式と乾式ってあるじゃないですか。水で冷やしているけどそれをだんだんドライな形で冷やしていけばもっと安全なんじゃないかと。

今中:
ええ、私はですから今ある使用済み燃料についてはもう再処理せずに乾式にして今ある発電所なり置けるところにずっと置いておくのがいいんだろうと思います。その間ゆっくりどうしたらいいのかみんなで相談する。

西谷:
とりあえずはまずは新しく作らせないということと、動かさないということでこれ以上ゴミを増やさない。そしてじっくり考えようと。これで解決の方向が見えてくるのではないかと。

今中:
うーん、どこまで見えるか私にはよく分かりませんけれども、はい。

西谷:
でもまあタイムスパンが長いですから、そこに期待するということですか。

今中:
はい。

西谷:
よく分かりました。今中さんどうもありがとうございました。

今中:
はい、こちらこそ。