いまにしのりゆき:
今日は小出裕章さんと電話が繋がっております。
小出さん、よろしくお願いします。

小出裕章さん:
よろしくお願いします。

いまにし:
新年、私のMCの回は初めてでして、
おめでとうございます。今年もよろしくお願いしますといううことで。

小出さん:
はい、こちらこそ宜しくお願いします。

いまにし:
先生、お正月はいっぱい飲まれましたですか?

小出さん:
はいはい。いつもいっぱい飲んでますけど、正月もまた飲みました。

いまにし:
はい、ということで、昨年12月、前新潟県知事の泉田さんにもゲストでご出演を頂きましたが、
今日も東京電力の柏崎刈羽原発に関連した話題をお届けします。

小出さん:
はい。

いまにし:
1月5日、新潟県の米山知事は新潟県庁で東京電力のトップと面会しまして、
新潟県が独自に委員会を設けて検証する3つのテーマについて。
1つめは、福島第一原発事故の原因究明。
2つめは、福島第一原発の事故が与えた住民の健康への影響。
3つめが、柏崎刈羽原発で事故が起きた場合、住民の避難計画これどうなってますか?
ということを訴えられ、この3つの検証が終わらない限り再稼働の議論はできない。
要するに再稼働、まな板の上に乗せることはできないというような事を伝えられました。
小出さん、この米山知事のご意見について、どのように評価されますでしょうか?

小出さん:
はい。実に当然と言うか、ごくごく穏やかな当たり前のことをおっしゃってるだけであって、
それがなんかニュースになるという、その事の方が私は異常だと思いますし、
こういうきちっとした検証をしないまま川内原発、あるいは伊方原発、高浜原発というものが再稼働にいってしまったという、
そちらが実は異常なんだとい事を皆さんにも気づいて欲しいと思います。

いまにし:
はい。泉田さんが知事の時も東京電力とのこういう面会の中で、
東京電力の幹部が炉心溶融という言葉を使わないように指示していたこと等が明らかになりました。
これ当時、マスコミですらキチッと東京電力に認めさせることが出来なかったことでですね。

小出さん:
炉心溶融なんていうのは、私は事故が起きた直後から明確に認識していましたし、
認識できないような会社であれば、原子炉を運転する資格が元々ないという、
それ程のことだったと思います。
それなのに、東京電力は「炉心溶融という言葉を使うな」と言って社内で箝口令をしいたわけですし、
マスコミもそれをキチッと暴くことができないという程の腰抜けだったわけですね。
それを泉田さんが新潟県の委員会を立ち上げて、ようやくにして東京電力に認めさせてくれたということであって、
新潟県、泉田さんのやってきた事というのは大変貴重なことでしたけれども、
言ってみれば、ごくごく当たり前のことを彼はやってくれたという事だったと思います。

いまにし:
そうですねえ。
米山さんの面会した内容の報道なんか見てましても非常に的確ですし、
新潟県の泉田さん、米山さんというのは非常にキチンとやって頂いてるなあというような印象があるのですが、
その一方で、他の都道府県の知事ですとか市長さんというのは一体何をやってんのかなあと思えてならないですよねえ。

小出さん:
ほんとにそう思いますね。
地方自治体というのは、住民をとにかく守るというのが一番の責務なわけですから、
事故が起きた時に、ほんとに自分が守るべき住民を守ることが出来るかということは、
何を置いても考えなければいけない事だと私は思います。

いまにし:
はい。それでですね、米山知事はやはり県民の安全確保というのを第一にということで、
福島第一原発の事故による健康への影響・被害ですね、その辺をキチンとさせなければならない。
それにプラス避難計画、これほんとに有効なのかということを加えておられますよねえ?

小出さん:
そうですね。
もし、事故が起きてしまって、ほんとに住民の安全を守れるかということは、
避難計画がキチッと立てられるかどうかという事にかかっているわけですけれども。
何とも驚いたというか飽きれたことに、日本の原子力規制委員会は、
「避難計画はもう俺達知らない。勝手に自治体でやれ。」という風にしてしまったわけですね。
でも、そうされるのであれば、それこそ自治体がキッチリと非難計画について考えなければいけないわけですし、
電力会社はキチッと自治体に対して説明する責任があるはずのものだと思います。

いまにし:
はい。とりわけですね、そこで一つ考える所が、
やっぱり福島第一原発の事故原因もはっきりしてない中、どうなんでしょうか?
日本の国は、住民達にいわゆる帰還困難区域と言われる所にまで早く帰したいという思いが透けて見えるようなところがあるのですすけれども。
そういう中で、やはりこの健康への影響ということをキチンと打ち出してらっしゃるというのは非常に大事なポイントなのかなあと思うんですが。

小出さん:
はい、そう思います。
今、福島では小児の甲状腺がんというのが、これまでの医学の常識から見れば数十倍も高く発生してるという、
そういう状況になっているわえけで。
どんな健康影響が出てくるのかということをキッチリと本当は調べなければいけないのです。
しかし、福島県の県民健康調査委員会も、調べると住民に何か心配を与える、植え付けるというようなことで、
調査そのものをもう止めてしまおうというような方向で動いているわけです。
本当に飽きれた自治体だし、飽きれた国だと私は思います。

いまにし:
はい。そして、この面会から分かってきたのは、米山知事のおっしゃられる通りの検証をすると、
まあ3年から4年ぐらいかかるだろうなあということが分かりました。
という事は、柏崎刈羽原発、その期間は再稼働できないと言うか、
再稼働の論議にすらならないという事になりますよね?

小出さん:
米山さんがちゃんと方針を貫いてくれる。
あるいは、泉田さん自身もたぶん命も含めておびやかされて、彼は、泉田さんは撤退したわけですけれども。
そのような事がないことを私は願いますし、キチッと今の米山さんの教えが貫けるのであれば、
3年、4年という間は再稼働ができないということになると私は思います。

いまにし:
けど飽きれたことに、面会を終えました東京電力の數土会長はマスコミに対して、
「世論はどうなるか分かりません。知事も検証に必要な期間を明確に設定したわけではない」
というような話をされましてですね。
云わば、「また原子力村の力で圧力をかけるぞ。再稼働はもっと早くした方がいいんだ」みたいな事を臭わせるような発言をしました。
ほんとに原子力村の人はあいかわらず懲りないなあと思えてならないんですけれども。

小出さん:
いや、ほんとにそうですね。
いまにしさん、おっしゃっている通りで。
ほんとにいつになったら、自分達の罪をキチッと認識するようになって、
沢山の人に今まだ被害を与え続けているわけですから、
そちらを何とかするという事の方がはるかに大切な仕事なのであって、何でもかんでも再稼働。
米山さんが「うん」と言わないなら世論でも何でも、どんどん適当に捻じ曲げていって、
米山さんを追い落とすというような事をたぶん彼らは考えているのだと思います。

いまにし:
はい、分かりました。 
小出さん、ありがとうございました。

小出さん:
いいえ、こちらこそ。ありがとうございました。