おしどり(マコ);
いつもこの時間は原発の話題をお届けしているのですが、松本の小出先生と電話でおしゃべりしたりね。
今日はスタジオのお客様、本間龍さんとこのコーナーを進めてまいります。
本間さん、よろしくお願いします。

本間龍さん:
よろしくお願いします。

おしどり(マコ);
本間さんは原発事故の後、広告代理店と原発、電通と原発みたいな本をいっぱい書かれてますよね。
岩波新書から今年4月に発売された『原発プロパガンダ』等、
いろいろ原発と広告代理店の電通などのお話を本を出されてますけれども。
やっぱり、原子力、原発に広告代理店はめっちゃ入ってるんですか?

本間さん:
もうめっちゃ入ってましたよねえ。今も入ってますけど。
結局、3.11の事故の前、割と日本国民っていうのは原発に寛容だった。
「あってもしょうがないんじゃない」みたいな、そういう空気が強かったじゃないですか。
あんまり反対してなかった。
「それは何でなのかなあ?」って考えた時に、
誰かがやっぱり国民に対して、「原発は安全だよ」とか「原発は必要だよ」っていう
そういう何か気持ちを植え付ける。
誰かが何かしないと、そもそも普通の人は原発のことなんか誰も分かんないじゃないですか。
しかも、大体が海沿いにあって、そんな簡単に見に行けるものでもないしね。
「じゃあ、それは一体誰がやったのか?」って考えていくと、それってほとんど広告なんですよね。
結局、東電とかね。

おしどり(ケン):
僕も小っちゃい時からテレビとかで。

本間さん:
CMやってたでしょ?

おしどり(ケン):
はい。日曜日とかになったら凄くそういうコマーシャル見たなって、今、改めて思いますね。

本間さん:
結局いろいろ調べていったら、原発広告って、もう40年ぐらいの歴史があって。
これは朝日新聞さんがね細々調べたんだけど、
だいたい新聞雑誌広告で原発広告に40年間で費やされた金額が大体2兆4千億円ぐらいだろう
という莫大な金額。
 
おしどり;
凄いですねえ。

本間さん:
凄いでしょ。
更に、そこにテレビとかが乗っかってくるからね。
もっともっと莫大な金額になるわけですよ。
それをじゃあ誰がそうやってメディアと東電とか関電とかね、あの人達とメディアを繋いでいたのかって言ったら、
それもう広告代理店しかないわけです。
その間に立ってた広告代理店っていうのは、やっぱりもう電通とか博報堂っていうことに。
でも、ほぼ電通だけどね。

おしどり(マコ);
そうですよねえ。
でも、原発事故の後、その40年前からなんでしょうけど、
今、原発事故のなんかいろんなね問題を環境省が動いてるじゃないですか。
これは、私、研究者とか環境省の中の人に聞いたんですけど、それ昔は環境庁だった時代は、
そんななんかハードなことやってなくて、パンダちゃんとか自然大切にしようとか
割とそういうような仕事だった時は、めっちゃ広告代理店と電博にお金を卸して、
いろいろイベント組んで自然大切にしようイベントやってたから。
原発事故があって、いろいろイベントっていうか公聴会とか地元の会とか説明会とか汚染問題どうこうっていうのを
全部やっぱり電博に、前と同じようにやってもらってるっていう。
だから、一番お金持って行ってるのは電博じゃないかっていう話を中の人に聞いて、
「あっ、そうなんですか」みたいな。

おしどり(ケン):
あっ、そうか。税金っていうことですか?

おしどり(マコ):
うん。そうそうそう。凄いなと思って。

本間さん:
大体、政府系のそういったピーアール予算の半分は大体、電通が大体持って行ってるよねえ。

おしどり(マコ);
凄いですねえ。

本間さん:
そうよ。それ、だって全て合わせれば200~300億円ぐらいになるからね。

おしどり(マコ);
凄いなあ。

本間さん:
持って行っちゃってるから。
これ重要なお仕事だよねえ。

おしどり(マコ);
そうですよねえ。

おしどり(ケン):
でも、最初に龍さんがおっしゃった、その40年の歴史、事故前の40年間で大体2兆4千億円っていう金額出ましたけどね。
これ、今、廃炉とかにかかってるお金とかって考えると、もう数年で2兆も。

本間さん:
ほんとだよねえ。

おしどり(ケン);
お金の感覚が分からなくなってきますねえ。大きすぎて。

本間さん:
それで重要なのは、それだけのお金が広告としてテレビ局、ラジオ局、新聞社、雑誌社に流れてる。
そうなったら何が起きたかって言うと、結局、その広告費一度もらっちゃうと、
もう来年からその広告がなくなるのがみんな嫌だから、だから、その原発について疑問の記事とかね、
ネガティブな記事っていうのをみんなだんだん書かなくなってちゃったんだよね。
それが結局、3.11直前の状況までそういう形が続いていって、誰も警告鳴らさない。
だから、もう東電もやりたい放題やっちまって、結局、安全面もお金もケチったと。
そういう事がやっぱり事故に繋がっていくっていうね。
だから、やっぱり結局、このメディアと原発って言うと、簡単には思い付かないかもしれないんだけど、
かなり恐ろしい繋がりがあって、結局、巨額なお金が流れたことによって、
メディアがきちんとした報道をしなくなってしまって、事故が起きたっていう風に僕は思ってるんだよねえ。
だから、そこは、そういう事を何回かいろいろ調べて本にしてるっていうことで。
これは、メディア自身は、みんな脛に傷を持ってるから、みんな自分じゃあ書かないわけよね。

おしどり(マコ);
でもね、原発事故の後にいかに取材をしてて、
「会見でこれだけはっきり言ってるけど、こんなにニュースにならないの?」っていうのを思い知らされたんで、
それが、もうずーっと昔からだったんだろうなあっていうのは。

おしどり(ケン):
報じられてることのギャップにビックリしますもんねえ。

本間さん:
いっぱいそういう話はあるよねえ。

おしどり(マコ);
いや、でもトビアス、ドイツ人のスイス大学に行ってる研究者から。
彼がプロパガンダを研究、調査されててフィードバックしてて、
いろんな国に行って、いろんな広告とかプロパガンダのなんか調査をしてて、
日本に来たとき時々会うんですけど、
「フランスとかも原子力使ってるから、日本みたいじゃないの?」って聞いたことがあったんですけど。
なんかトビアスによると、「日本は世界で類を見ないくらいプロパガンダが有効な国だ」って言うんだよね。
恥ずかしいですよね。

おしどり(ケン):
成功しているっていう。

本間さん:
そうそうそう。

おしどり(マコ);
「なんかテレビとか新聞に出ていることは、全て事実だって思う人間が一番多い」って言ってました。

本間さん:
そうね。やっぱり正直っていうかね。

おしどり(マコ);
正直ですか?
バカがつきませんか?

本間さん:
そうかもしれないんだけどね。
やっぱり、それを物事を疑うっていう論理的に疑うっていう教育をされてないんだよね。日本人はね。
結局ほら、もう学校に行ったら先生の話をこうやってずーっと聞いて、別に反発しないでずーっと静かに聞いて。
「えーっ、おかしいんじゃないの?」って言ったら、そういう生徒はほらね指されなくなるとかね。
それこそいじめられるとかになっちゃう。
だけど、だから、「本当はそういう全然ロジカルじゃないよね」とかね、「事実と違うんじゃないの?」とか、
そういう事を疑うっていうのを、なんか日本の教育ってやっぱりずーっとやってないなって感じはするよね。
特に高校生ぐらいまで。
大学は、またちょっと別だけどね。
高校生ぐらいまでにそういうのがないと、
結局、なんだかテレビ、新聞、雑誌で書いてることみんな本当だっていう風に思っちゃってんじゃないかなっていう気はするね。

おしどり(マコ);
そうですね。教科書丸暗記みたいな。

本間さん:
そうそうそうそう。
それで点数取れる人が偉いっていうことになっちゃってる。

おしどり(マコ);
そうですね。
ヤバイな。
教科書丸暗記みたいに新聞とかテレビ見てたら、めっちゃ怖いですよね。

本間さん:
そうですね。

おしどり(マコ);
でも、そういうことでしょ?

おしどり(ケン):
そうか、書いてることをね。

おしどり(マコ);
そう。教科書が間違ってないっていう前提で、そういう物の読み方しかしてない人が
大人になって働いて、テレビとか新聞も
「うん、なんか大手のメディアだし、かしこそうな人が行ってるから、もうこれは正しい」
って常に受け取ってたとしたら凄い怖いですよね。

本間さん:
恐いよねえ。
タレントの何とかっていうのがねえ。
最近、タレントの人が、テレビでなんかやってたりすることが凄いある。
でも、ああいう人達はニュースの現場なんか知らないしねえ。
ただ読んでるけど、でもねえ。
ジャニーズの誰それが読んでれば、「○○君は嘘は言わないわ」なんて勝手に思うファンもいるわけでしょ。
だから、そういうことだよね。そうやって使われちゃう。

おしどり(マコ);
そうですよねえ。ほんとだ。
そう私、原発事故の取材をしてて、なんかあっちこっち行ってね、いろんな地域に行って話を聞いて、
それでその自分達で判断して動いてた人って、ちょっと面白いんですけど、落ちこぼれとか不良が多いんですよ。
それ面白いなと思って。

おしどり(ケン):
落ちこぼれって、マコちゃん一言で言いますけど、学校のそういう勉強とかそういう中での落ちこぼれっていう意味だよね?

おしどり(マコ):
そうなん。自分の頭で考えることをめっちゃしてる。

おしどり(ケン):
そうよねえ。

おしどり(マコ):
なんかその国が守ってくれるとかじゃなくって、
「いや、俺の家族は俺が守らないといけないんすよ」みたいな人が、自分達で判断をして、
スパーンって早く動いてるっていう例をいくつも見て。
そのいろんなお医者さんとか学校の先生とかをね、いろいろお話を伺ってて聞いてても、
その原発事故の後、独自で動いてるお医者さんとか学校の先生とかって、その必ずしもエリートじゃなくって。
でも、自分で考えて自分で動くみたいな。
誰が何と言おうと、自分の判断しか信じないみたいな。
「国がこう言ってるから大丈夫ですよ」とか「教科書でこうなってるから大丈夫ですよ」っていうような人達は、
自分で判断しなかったなあっていう。

本間さん:
まあ、そうだよねえ。
だから、プロパガンダがやりやすいっていう国になっちゃってるっていうね。

おしどり(マコ);
そうですね。本当にCMとかテレビのニュースとか記事を作ってるのは、
書いているのは、お金を出しているのはどこかっていうのを考えながら、
ちゃんと情報を摂取しないといけないっていうことですねえ。

おしどり(ケン);
そうですねえ。
ええ、悪いって話よりも、そのお金がかかってちゃんと宣伝されて広告打たれて僕達の所に入ってきてるということを
分かっておくということが大事ですよね。

本間さん:
そのシステムがあるんだっていうことを知っていて見てるのと、知らないで見てるのとでは全然捉え方が違うよねえ。

おしどり(マコ);
そうですよねえ。
いや、ほんとそう思います。はい、ありがとうございました。
今日のライトアップジャーナルは本間龍さんと共にお届けしました。