木内みどり:
今日は、元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんに電話が繋がっております。小出さん。

小出裕章さん:
はい。こんにちわ。

木内:
よろしくお願い致します。

小出さん:
はい、こちらこそよろしくお願いします。

木内:
テロ攻撃というのが、もしあった場合どうしたらいいか。
特に、原子力発電所に狙われた場合はどうしたらいいかということで、
この特定重要事故等対処施設ということが進められているんですが、
まず、この特定重要事故等対処施設というのは、略して特重施設、これ何なんでしょうか?

小出さん:
はい。原子力発電所というものが、猛烈な危険を抱えているということは、
既に福島第一原子力発電所の事故でも分かっているわけです。
ですから、例えば、戦争になった時に、相手の国に原爆を落とすとか、そんな事をするよりは、
むしろ原子力発電所1つ壊してしまえばそれでいいという事は、もう歴然と分かっているわけです。
そうなると、何か原子力発電所が悪いやつに攻撃をされたらどうしようか、という事を政府の方は考えざるを得なくなるわけです。
その為に、原子力発電所は攻撃されても何とか大丈夫なんだというような、言ってみれば私は方便だと思うのですけれども、
それを作って、国民に対して安心させるということをやらなければいけなくなっているわけです。
その為に、原子力発電所が悪いやつから攻撃を受けても、持ちこたえることが出来るのだという為の施設を特重施設と、私達呼んできたわけです。

木内:
私の記憶ですと、国会で参議院議員の山本太郎さんが質問されて、「川内原発が狙われたらどうなるんですか?」っていう質問したら、
結局、何の対策もとっていないっていうことがあの時判明しましたよね。

小出さん:
そうです。安倍さんなんかはですね、集団的自衛権というものを強引に通したわけですけれども、
その時には、あの国から攻撃をされたら、あの国からこんな事をされたらというように、山ほどの在りもしないような仮定を積み上げて、
だから、やはりこっちも守らなければいけないというような論理に行ったわけですけれども、
山本太郎さんが、「じゃあ、原子力発電所が攻撃を受けたらどうするのか?」と質問をしたら、
安倍さんは「そういう仮定の話には答えられない」と言ったわけですね。
本当に、あまりのご都合主義に私はビックリしましたけれども、でも、まあそうばっかりは言っていられないという事で、
このような方便をまたでっち上げようとしているわけです。

木内:
その特重施設、特定重大事故等対処施設ということで、
「なんか凄く難しいことをやってるんだぞ」と「真剣にやってるんだぞ」っていうことを見せかけようとしているようなんですけども。
でも、これ設置するって、具体的に進めてるわけですよね?

小出さん:
一応は、その例えば高浜原発というのが、いわゆる新規制基準に合致して再稼働を認められたということになりました。
ただ、今、裁判の仮処分で止まってしまっているわけで、私は良かったと思っていますが、
その高浜原発に関しては、20年の8月、あるいは4号機の方は10月に特需施設を完成させなければいけないという事になっているのですけれども、
ごめんなさい、本当はやらなきゃいけないのは18年の7月までだったと思いますけれども、20年までは出来ないというような事になっていて、
基本的にはいくらやっても出来ないんだろうと私は思っています。

木内:
そうですか。本当に聴いているだけでも、本当にわけ分からないのと、そう言いながらも伊方原発っていうんですか、あれは再稼働始めちゃいましたよね?

小出さん:
はい、されてしまいました。

木内:
弁護士の河合弘之さんのお話ですと、やっぱりこういう反対する運動をしていなかったら、もっともっと敵は伸び伸びと10基、20基と動かしたでしょうから、
めげずに、脱原発運動を続けることが大事だっていう風におっしゃってましたけれども、小出さん、どうお思いになりますか?

小出さん:
はい、もちろんそうです。
残念ながら、日本ではこれまで17ヶ所で57基もの原子力発電所が造られてしまいました。
でも、逆に言うと、50何か所で原子力発電所を追い返したという住民達の戦いもあったわけです。
ですから、勝手なことはさせないということは、やはりキチッと住民の方が運動で支えていくということは必要だと思いますし、
残念ながら、再稼働ということも向こうの方はやってこようとしてるわけですけれども、
それに一つ一つ抵抗して、させないということは、やはりやるしかないだろうと思います。

木内:
高江のことでもそうですけれども、本当にもう相手は無茶苦茶をやるので、こちらも本当に腰を据えてって言うんですか、腹を決めてって言うんですか、
本当に戦っていくぞという決意をしないといけないですよね?

小出さん:
そうですね。沖縄の人達を見ていると、本当に凄いなあと思います。
それに比べて、いわゆる内地と言うんでしょうか、日本の本島でのほほーんと生きてきてしまった。
私自身もそうですけれども、やはりもっと腹を据えて戦うしかないのだなと私も思うようになっています。

木内:
はい、ありがとうとざいました。

小出さん:
こちらこそ。

木内:
はい、どうもありがとうございました。

小出さん:
はい、ありがとうざいました。