西谷文和:
今日のテーマは、「核のゴミを佐賀県玄海町が受け入れ? どうなる原発の高レベル廃棄物」と題してお送りしたいと思うのですが、
今中さん、これどういう風に感想をお持ちです?

今中哲二さん:
私、細かい話は調べてませんけども、海の底って言うんですよねえ。

西谷:
海の底ですよねえ。はい。

今中さん:
やっぱり海の底はマズイでしょうし、日本でそんな掘って、ずーっと何百年も何万年も安定してるようなとこがあるとも思えませんし。はい。

西谷:
地震国ですからねえ。

今中さん:
はい。

西谷:
まさに熊本で地震が起こってる今に、佐賀県で受け入れるなんていうのはねえ。
ちょっとおさらいをしますけれども、日本の場合、原発から出る使用済み核燃料棒、これを高レベル廃棄物と呼んでいるんでしょうか?

今中さん:
原子炉の中でウランが核分裂を起こしますよね?

西谷:
起こしますよね。

今中さん:
核分裂連鎖反応。
そして、そこで核分裂で起きてできる物、我々の言葉で言えば核分裂生成物ですね。
これが非常に放射能強いんですよ。
西谷さん、「死の灰」っていう言葉ご存知だと思うんですけれども。

西谷:
はい、死の灰。

今中さん:
要するに、核分裂でできた「死の灰」が原子炉の燃料棒の中にどんどんどんどん溜まっていくという事です。

西谷:
という事はですね、同じ核燃料と言われるものでも、その使用前はまだそれほど出てないけど。

今中さん:
そうですね。使用前の核燃料でしたら私も見たことありますし、近づいて測定したことあると思いますけども。
皆さんちょっと単位は分かんないと思いますけども、使用前の新燃料ですよね。
新燃料の目の前で放射線量を測っても、いわゆる数マイクロシーベルト。

西谷:
数マイクロ?

今中さん:
はい、1時間あたりね。

西谷:
という事は、今の福島で……

今中さん:
福島の高い所。

西谷:
高い所ぐらいですよね、はい。

今中さん:
それが、たぶん核分裂して出してくると、それの1億倍ぐらいになるから。

西谷:
核分裂したら、使用後は1億倍になるんですか?!

今中さん:
ええ、私ちょっと計算したことありますけども、1億倍をもっと超えると思います。
一番放射能の強い「死の灰」とかいう部分は、いわゆるガラスで固めるというやり方なんですよ。

西谷:
ガラス固化体にするということですねえ。

今中さん:
そうそう。これも高レベル廃棄物です。はい。
日本の一応方針は、全部再処理してガラス固化体を処理するという。
地下に埋めるという方針にはなってます。

西谷:
このガラス固化体というのは、人が近づくと十数秒で死に至ると……
これ本当ですか?

今中さん:
本当です。まさか本当にそんな事をやった人はいませんから。
計算上は、それくらいにはすぐなると思います。裸の場合ね。

西谷:
裸の場合。そうですか。
日本の場合、そういう物凄い危険なものを300メートル~1キロの穴を掘って埋めるということなんですが、仕方がないですか?

今中さん:
結局、昔の原子力安全委員会とか基礎委員会もそうですけども、
要するに、「埋めたら10万年、20万年大丈夫ですよ」というような見積りなんかやるわけですよね。
私には、その話苦手なんですよ。
というのは、そんなもん10万年先、20万年の先、この地球がどうなってるか、日本がどうなってるか、人類がどうなってるか分かんないのに、
そんな補償もしようがないでしょ、ということですね。
それで、まず一番最初に確認しなきゃいけないのは、とにかく「これ以上、高レベル廃棄物、使用済み燃料を増やさない」。
これが、まず第一の確認です。

西谷:
そうですよね。「これ以上増やさない」。
という事は、再稼働させないことですね?

今中さん:
そうですね、もちろん再稼働させないし、これまでに日本で溜まった高レベル廃棄物あるわけですよねえ。
これは、やっぱり何とかしなきゃいけない。
これについてはやっぱりみんなで議論して、じっくり考えていくしかないですねえ。
皆さん詳しくないから、あんなもんなんかしたら核変換とかいろんな話がいっぱい出てきて、
いかにも科学技術で消せるようなことを言ってますけども、そう簡単ではないです。

西谷:
そうですか。なんか物凄く暗い気持ちになるんですけど。

今中さん:
そうですね。多分ね、原子力を始めた人達は、いずれ何とかなると思ったんでしょうけども。
何とかならない状態で、どんどんどんどん増えていってるわけですよね。

西谷:
それで、なんかまた過疎の村、貧しい村に、またこれを押し付けるなんて、これが一番許せないと思うんですが。

今中さん:
そうですね、はい。

西谷:
もう本当に原発は矛盾だらけ。そして、その格差の問題も絡みますよねえ。

今中さん:
そうですね、はい。

西谷:
本当に原発が問題を絡んでるところがよく分かりました。
今中さん、どうもありがとうございました。

今中さん:
はい、どうも。