※2017年6月4日、東京渋谷の「Loft9 Shibuya」で開催されました当番組の公開録音イベントの中で、オンエアした部分の書き起こしです。

木内:それでは始めさせていただきます。 まずはですね、メンバー紹介から行きますね。今日登場する私たちの事を。まずはこちらから紹介します。もうみなさんご存知だと思いますけど、おしどりケンさん、おしどりマコさんです。

マコ:おしどりです。よろしくお願いします。お待たせしました!

ケン:よろしくお願いします。お待たせしました!

木内:私は司会をさせていただきます木内みどりです。よろしくお願いします。そしてきょうのメインゲスト、吉田照美さんでーす。

(拍手)

木内:そして、小出裕章さんです。

(拍手)

木内:そして今到着されました、河合弘之さんです。

(拍手)

木内:そしてまいどおおきにの今西憲之さんです。

(拍手)

木内:このメンバーでお送りします。河合さん、今、映画を見終わったとこなんですけど

河合:ああ、ありがとうございます。

木内:何か一言くらい、ちょっと時間が経って、おっしゃりたいことありますか、お伝えしたいこと。

河合:えっと、あの映画がはですね、ぎゅうぎゅう詰めの幕の内弁当三段がさねみたいな映画ですから、一回見ただけじゃ覚えられないんです。皆さん「もうわかった」と思うでしょ?でもね、一週間も経つとね、だんだん忘れて来ますから。皆さんこの映画は、3回見てください。3回見た方はですね、脱原発検定修了証っていうのを私が差し上げています。

(拍手)(笑)

ケン:そんなん、あるんですか(笑)

河合:今日も遅れたのは、申立書を書いていたんですけど、破壊処置命令っていうのがでてるの、皆さん知ってます?要するに、ミサイル飛ばしてきたら、首相の承認なく第一線で判断して、バーンと打ち落としていいっていうね、そういう命令が、自衛隊法82条の3第1項っていうのに出ているんですよ。で、それぐらいね、非常に今、緊迫していて、Jアラートなんかが出る。で、実際、地下鉄や新幹線止まってるわけですよ。地下鉄や新幹線止めなきゃいけないくらい緊迫しているって政府が言ってんだから、そういうなら、何で原発とめないんだよ!

(拍手)

河合:今ね、テロリストとか、戦争を仕掛けようとしている連中にとって、一番脆弱なのは原発だっていうのはね、もう常識なんですよ。ほんとに危ない。原発やられたら危ないっていうのはもう、ニューヨークの貿易センタービルがやられたときからテロリストが知ったわけですよ、で、あのときにね、飛行機もう一機途中で墜落しちゃってんだけど、それはあのニューヨークの近くの原発に向かってたっていう説があるんですよ。で、それ以後ね、今度、福島原発事故みて、「あ、格納容器や圧力容器に直撃しなくても、原発メルトダウンさせるのわけないな」と、要するに全電源喪失させればいいんだなと。少々外れても周りを火の海にすれば、原発っていうのは逝っちゃうんだなということはね、もうこれはいわば世界共通の認識になった。

マコ:そうですよね。去年ベルギーの、空港テロがあったときにティアンジュ原発も狙われてましたもんね。

河合:そうそうそうそう

木内:おお、司会がとても困っているんですね、今日時間があまりありません。そしておひと方が2時間ずつでも3時間ずつ話しても十分なゲストばっかりなので、ただ時間は限られているので、ちょっと私進行させてください。吉田照美さんと、小出さんは前にお会いになっています。事故が2011年3月11日に起きました。それから本当に皆さん同じだとおもうんですが、いろんな事が変わりました。そして小出さんのところに皆が殺到したわけですけれど、そのなかで大手メディアのなかで、吉田照美さんは、何度も何度も、あのときの番組は何でしたかしら、

吉田:えーと、あのね、「そこ大事なとこ」っていう。大手メディアじゃなくて、小さいメディアの文化放送というね

(笑)

マコ:めっちゃ、大手じゃないですか(笑)

吉田:いやいや、そこで、朝の番組やらせていただいてて…

木内:早朝、はやかったですよね。

吉田:そうですね。朝の6時から8時半まで。っていう。

木内:すごーい。だから小出さんとしてはまだまだ眠っていたいのに起こされて、

(笑)

吉田:まあね、電話の時とかはそんな感じですけど

木内:ですよね、朝御飯の前にね、

マコ:スゴい、朝飯前だ、ほんとの

木内:ほんとにほんとに、それで、何回か電話出演があってから照美さんが京都、てか大学までいらした。

吉田:そうそう、京都大学の研究所のほうに、

木内:そこで初めてお会いして・・

吉田:あの研究所にお邪魔して、結局はあの時点では新聞テレビは全くあてにならなくて、僕はたまたまその番組のなかで、アーサービナートさんというアメリカ人の詩人の方と、それから、フリージャーナリストの上杉隆さんっていう方がレギュラーでいてくださったんで、そちら辺りの情報であとは、ネット、ツイッター、その辺りで、おそらくそっちのほうが信頼できる情報がいっぱいあるなーということは痛切に感じてた頃ですね。

木内:吉田照美さんは、事故が起きてから割りとすぐから小出さんにもインタビューをし、そして本当のことを教えないとか、政府に、NHKこそが小出さんの意見を流すべきだとおっしゃいますよね。

吉田:うん、本当にそうだったんですけどね、まあ、NHKは相変わらず今にいたっても、大変な状況になっているっていうのがもう信じられないんですけどね。

木内:そうですよねー

河合:それはだから映画の中にも出てきたように原子力村っていうのは本当に強大で支配力が強いからですよ。あなたまだ、仕事干されてないのそれで。

吉田:いや干されては…、そんなに別に旺盛にやってたほうじゃないんですから。

河合:もっとやってたら絶対干されるよ。

吉田:いやいやいや、そうですか。干されてませんよ。

(笑)

木内:それは、インタビューとそれから、現地、研究所にいってインタビューしたあたりで、上司からちょっとそれはもう頻度を減らしてくれとか…言われなかった?

吉田:いや、それはなかった

木内:制限はかからなかったと。

吉田:現実的にはリアルタイムではその発言とか、僕に対して何か言ってくる上司みたいなね、部長なんかが言ってきそうなものですけれど、それは一切なかったですね。ただ、番組が、朝の番組が結局、6年やらせてもらったんですけど、それで終わったんですけど…、終わる理由はまあ、わからないんですけどね、でもあとでいろいろ聞いてみると、やっぱり民放はスポンサーが皆ついてますからね、スポンサー筋の考え方っていうのが脱原発っていう考え、もしくは、原発推進っていう、考えるスポンサーもどうやらいるみたいだ、っていうのは、だいたい風の噂でちょっと入ってくるぐらいでしたね。でも大体文化放送の噂になるとほんとのことが多いんですけど…

(笑)

吉田:あの、まあまあ、そういうことはありました。でも噂です。でも決定っていうのはどこで決まっているのかというと僕らには見えないから、まあ、いろんな考え方のひとが、偉い人の中にもいたりするわけで、あとは、やっぱり商売でやってる部分もあるわけですからね。放送をね。だからそこらへんでね。まあ、そこら辺でやむを得ずということもあったのかもしれないですね。それはわからないですけどね、僕には絶対ね。

河合:それはね、絶対空気ですよ、空気。

吉田:空気ね、まあ、忖度になるんですけどね、これもね。

木内:小出さんはその頃、たくさんのメディア、日本国内に関わらずいろんな人が殺到している、長いことずっと本当にいちにさんの「基本」の「き」から発言しなきゃいけないことが続いて大変な時期だったと思うんですけど、日本のメディアと外国のメディアと大きく違うというとどのような印象がありますか?

小出:ええ、当時、日本のメディアもたくさん来てくれました。照美さんも来てくださって、ありがとうございました。

吉田:いえいえ

小出:大手のメディアは仮に取材に来ても、全然流してくれないんですね、仮に流してくれても、30分話したうちの30秒とか、そんな風にしかながしてくれない。日本のメディアも来てくださったし、外国のメディアも来てくださったんですけれども、外国のメディアの人が、私に必ず訊く質問っていうのがひとつあったんです。それは、日本のマスコミはなんで政府発表しか流さないんだときく。私はその質問を受けて私が答えることではないと思いながらも、日本というこの国ではマスコミというのは昔からお上の広報機関なんですと、戦争中からそうだけれども、大本営を流すというのがマスコミの仕事だった訳ですし、それは、少なくとも原子力の世界においてはずっと続いているのですと、言って答えたのですけれども、外国のメディアのひとは納得しないのです。ジャーナリズムというのは、権力を監視するものなのであって、権力の情報を流すなんてそんなのおかしいといって、私に文句を言い…

(笑)

小出:ですけれども、でもまあ残念ながら日本のマスコミというのはそうですというしかなかったし、照美さんみたいに私の発言をちゃんと流してくださるというマスコミ、文化放送って私は大マスコミだと思いますけど、照美さんみたいな人がいてくださったので私のことを流してくれると、まあ、ありがたいと思いました。

木内:で、なんとなく、私たちもだんだんだんだん朝日新聞にしろNHKにしろ、ほんとのことは教えてくれないんだと気づいて、どんどんどんどんネット上で探すようになって行ったら皆たぶん「たねまきジャーナル」にたどり着いたんじゃないかなと思ったんですけど、唯一毎日放送が流してくれていた「たねまきジャーナル」っていうのは、小出さんの発言だけが信じられる、あ、これだと思って追っかけて皆さん聞いてらっしゃったんじゃないかと思うんですけれど、それがちょっと毎日放送に圧力がかかったのか、なくなってしまい、それをやっぱり続けたい、続けてくださいと思っている人が毎日放送前に集まって存続運動っていうのをやったんですけど、やっぱり無理だったので、そこで残ったお金をみんなに返すんじゃなくてそれを使って新しい番組をつくってほしいっていうのでこの自由なラジオの前身の「ラジオフォーラム」っていうのを今西さん中心に立ち上げてくださって、それが3年続きまして、もちろん小出さんのおっしゃることを中心にお届けしてきてそれで、3年になって、ちょっとなんですか、変えましょうと言うことで、自由なラジオっていうのが立ちあがったっていうっていうのが去年の4月1日でした。

今西:はい

木内:その日、やっぱり新宿にあるロフトで立ち上げイベントみたいなことをやったんですけど、その時いらっしゃったかたいらっしゃいますか?

木内:あ、ありがとうございます。
今西:ありがとうございます。

木内:新宿で寒い日でしたけれどね、それから半年たった去年の12月にここ、渋谷のロフトでまたありがとうございますという感謝祭みたいなもので、トークイベントをさせて頂きました。やっぱりたくさんの方に入って頂きまして、今回は3回目なんですけど、3回目にあたってどうしても私は吉田照美さんにご参加頂きたいと思ってしつこく迫りました。ほんとにすぐ断られちゃうだろうなと思ったんですが、思いの外いいですよっていってくださったんで、ほんとに嬉しかったです。ほんとにありがとうございます。

マコ:ありがとうございます。

吉田:いえいえ

(拍手)

木内:吉田照美さんは文化放送で36年半…

吉田:そうですね、

木内:仕事をしていらして、「飛べサルバドール」という人気番組だったんですが、 

吉田:…そういうタイトルでやってましたけど、

木内:3月で終わりとなってみんな驚いたんですけど、3月末で終了したんですね、その時も皆、上から圧力がかかったんだろうと、それで、終了になったんではないかという噂がわぁーっと流れた訳なんですが、照美さんご自身はそうは思っていないというお話でしたが、

吉田:そうですね、やっぱりラジオは文句なくその時間帯でトップをとっていれば、まず変わらないと思うんですよね、だけれど、まずトップでなかったっていうのがまず第一にあるんですね、それが大きな理由づけにはなるんだと思いますけど、でもじゃあ、めちゃくちゃひどかったのかっていうとそうでもないわけですが、こればっかりは本当に理由っていうのは僕らはもう直接…、僕らは出入り業者ですから、

(笑)

吉田:まあ、ちょっとお声がかかって一回お話をね、ということであのえらいひとが社長室かなんかでね、並んでて、そっから「実は…来年…3月いっぱいで…」みたいなことを言われて、そこで、何ですかって気色ばむのもおかしいから、あ、わかりましたっていうわけね、理由は特に何も言われなかった、正直ね。理由は特にないんですね。で、あとで、たいしたニュースじゃないんですけど、そのことがスポニチかななんかにすっぽぬかれちゃうわけですよね。それで、結構大きく取り上げられて、終わるっていうそれで、その時に文化放送の方のどなたかが、その理由は「総合的判断」ということでね。
 
(笑)

木内:なにそれ、なにそれ

吉田:これは本当にそういう風にいっていた…

今西:それはたねまきジャーナルのときもそういう話しになってきましたね、「総合的判断」っという(笑)

吉田:それはなんか、まあ日本人的なね

マコ:ほんとですね

吉田:理由は言って言ってないみたいな。

マコ:忖度みたいなことですよね

吉田:そこからもう忖度は始まっているわけですね、そんなことですから、まあ結局は一番になれば続いていたと思いますけどね、

木内:で、吉田照美さんは昔から、セイヤングそれから吉田照美のなんとかかんとかーっていう冠番組がずーっと続いていて、「吉田照美のてるてるワイド」…

吉田:自己主張が激しい(笑)

木内:「やる気まんまん」…

吉田:やなやつみたい

木内:「吉田照美のそこ大事なとこ」…「吉田照…

吉田:うるさいわ(笑) (笑)

木内:…ときたわけですが、それでそれを、チェンジになったわけですがところがどっこいですね(笑)

吉田:どっこい

木内:ぜんぜん…今朝もこの方は生番組に朝出てらっしゃって、「テルミ・デ・サンデー」という、

吉田:すみません、そんなことまで木内さん調べていたなんて…

木内:そうなんです(笑)

吉田:僕にとっては、木内さん子供の頃から見てた女優さんなんですよ?さっきうかがったら、年はそんなに変わらないんですけど…

木内:そう、一個しか違わないんですよ(笑)それと、文化放送でも「伊東四朗・吉田照美の親父熱愛(パッション)」、これはもう長く…

吉田:これはもう、21年目ですね、

木内:すごいですよねー
 
マコ:すごい!なにがスゴいってこのみどりさんの取材メモみたいな、すごいですね!もう本当にすごい。
 
吉田:本当のもう、みどりさんね、ありがとうございます。本当にもう、調べなくてもいいのに、本当に

木内:いえいえ…それでね、私今日も聞いてきてその今日の吉田照美の呟きっていうことで、やっぱり世の中にもの申してるんですよね、ちゃんと。

吉田:それはね、結局、全編それをやっちゃうと…ラジオですから、結構色々やりながらですから、、音楽聞いたりとか、いろいろね、癒したいって部分もあるし。だから一ヶ所くらいはなんかね、自分が思ってることは言いたいなっていうのは、それこそ、小出先生に会ってから、2011年3月11日以降は自分の年齢もその時に還暦だったものですから、ほんとにあの瞬間は死ぬと思いましたからね、大きな地震でね。

木内:地震があったときね、はい

吉田:これは、家は崩れるなと思って、だから、本当にあのときはそういう思いになったんで、それまではまったく本当に自分のことしか考えなかった人間ですし、あと、僕がやって来たことっていうのは、ラジオでくだらないこと、馬鹿馬鹿しいことやってきた人間だったんで、少しはちょっとこのあとはやらせていただける限りは、少しは人のためになるようなことをやりたいっていうのと、なんかちょっと嘘ついている同じ職業の方には文句言いたいなっていうのはあるなって。
 
マコ:わぁー素晴らしい

(拍手)

 
 
<お客様とのQ&Aコーナー>

木内:ありがとうございます。それじゃあ、質問の1つを読みます。「河合先生、日本の三権分立は崩壊していませんか?」、いかがでしょうか?
 
河合:三権分立の中にまずね、行政や権力からの司法の独立っていうのがあるわけですけど、それは非常に深刻に揺らいでいると思います。裁判官が全部悪い訳じゃないんだけど、普通の民事事件とか、離婚とかは一生懸命やってるんだけど、ほんとに権力の中枢に関わるような原発問題とか防衛問題とか言うとほんとにもう、文字通り忖度し、政府の顔色をうかがいながら恐る恐る裁判をする裁判官が非常に多いんですね。たまーに、だから、樋口さんとか山本さんとかそういう人に当たりますけど、権力に怯えるというかね、要するに最高裁が全く権力とべったりで、裁判官はぜんぶ最高裁に人事権を握られていて、たとえば、転勤とか解雇とかいうのには拒否権があるんだけど、実際には拒否しにくいんですね。で、あー、またこんな判決書書くと出世街道から外れてどさまわりにいかされるんじゃないかなっていうそういう心配で権力をほんとに忖度する。それから、裁判官…司法…三権分立のなかで裁判官の独立っていうのが司法概念としてあるんですけど、それも非常に揺らいでいて、司法のなかで上級審とか横の権威がある地裁の判決とかそういうのにやたらと気配りをして自分の頭で考えて判決する人が非常に減っている。そういう意味では三権分立は非常に揺らいでいると思います。原発では今、最近ちょっと流れが悪くなっていて、原子力村に遠慮して僕らの却下する決定が多いんで、行政がそういうんだからしょうがない。大会社がそういうんだからしょうがない、っていうのが多いんですけど、それとやっぱり、好対照をみせているのがやっぱりアメリカの裁判所ですね。トランプがあんなむちゃくちゃなことやっても移民を全部締め出すとかですね、裁判所、地裁レベル、高裁レベルでばんばん差止めがでてる。そのときにですね、日本では止めた仮処分なんかでたときにはですね、世間からどういう声が聞こえたかと言いうと、とくにまあ、保守層、右からですね、1地方の1裁判官が国の国策を左右していいのか、というようなそういう批判が出たんですけど、まさにそういうことこそが司法の役目なのに、三権分立をわかってないような、そういう批判が出るのは非常に嘆かわしいことだと、思いますね。で、アメリカではですね、あのトランプのひどい憲法違反の移民一律イスラム国から入れないみたいなやつですね、あれ止めたのに対して、反対意見はありましたが、それが、行政に対する介入で裁判官としてはよくないみたいな批判は全くないんですね。そのへんがですね、日本には本当に三権分立が染み透ってないなっていう、と思います。

今西:河合先生ね、あの差し止め訴訟の樋口裁判官。
 
河合:はい。

今西:家裁へですか、異動になりましたけど、やっぱりあれは飛ばされたんですか。

河合:あれね、飛ばされたんじゃなくて給料上がってるんですよ。位もあがってるんですよ。

今西:はいはい

河合:だけど、絶対に原発裁判は扱えないんです。家庭裁判は、離婚と相続しか管轄じゃないです。それは深慮遠謀です。

今西:そうですよね。木内さん次。

木内:はい、次は小出さんに質問です。「当初、福島で汚染水をタンカーで移動するとおっしゃっていましたが、その汚染水、どのようにする予定でしたか?」というのは小出さんに質問でしょうかねこれ、その汚染水は、どうなったんでしょうか?タンカーでは結局移動させなかったんですよね?流れっぱなし。

小出:えー、皆さん種まきジャーナルというのを聞いていただいていたかもしれませんけど、2011年3月11日に事件が起きて、すぐに汚染水問題が始まりました。3月の末には十万トンの汚染水が、原子炉建屋の地下、トレンチというのはまあ、地下の構造物の中に溜まってしまって、それがあるときには港の出口のところからじゃあじゃあと滝のように海に落ちているということが起きたのです。そのときにどうすればいいだろうと、私は私なりに悩んだわけですけれどもとにかく十万トン今も溜まっているものをこのままおいとけばどんどん流れるだけだから、タンカーに、十万トンのタンカーってあるわけですから、十万トンのタンカーにとにかく汲み出して海に流れないようにしなければならないというような発言を2011年3月に私は「たねまきジャーナル」でしました。結構政治家の方も私の意見を聞いてくれて是非ともやろうといってくれたんですけれど、結局出来ませんでした。まあ、たぶんいろいろ難しい問題がある、たとえば、タンカーにいれて、猛烈な汚染水なわけですけど、それを海の上を走らせるとするとたぶん外交上の問題が生じるだろうし、タンカーの乗組員って普通の船員なんですから、そういう人が被爆をするということもあるわけで、たぶん難しい問題もあったとは思いますけれども、結局はまあ、実現はしなかったのです。そのあとどんどんどんどんもちろん汚染水は増えていくわけで、今現在では、百万トン!福島の敷地のなかに放射能汚染水が溜まってしまっています。もちろん一部はどんどん今この瞬間も海に向かって流れ出ているわけですし、溜めている百万トンももう、タンクを増設する場所が福島の敷地にはありませんので、たぶん近い将来に、海に流すと、東京電力が言い出すと私は思っています。。なんとかそれを食い止めようとして今現在も七千人の労働者が放射能汚染水を少しでも食い止めようとして戦っているわけですけれども、もう6年何ヵ月ずっーと毎日毎日その問題で戦っている、でも、できないまま今日まで来ているわけですしこれから、この汚染水の問題どんどんひどくなっていくだろうとわたしは危惧しています。東電のほうは、凍土壁とかいう、土を凍らせてなんとか防ごうという案もあるんですけれど、たぶんほとんどそれは意味がないと私は思っています。凍土壁でなく、きちんとした、遮水壁を地下に張り巡らせる必要があるし、原子炉を冷却しようとして、今も水をどんどん入れているわけですけれども、水での冷却ということをもう諦めなければならない時期だと、わたしはもう数年前から、発言していますけれども、やらないといけないと思います。それをやったところで、でも溶け落ちた炉心はもちろんある、どこに、どんな状態にあるかわからないまま今でもあるわけで、それをどうするのか、これから何十年かかるのか、何百年かかるのかというそういう課題は残ってしまうのだと思います。私、これから何年生きるのか、10年生きるのか20年生きるのか…それはわかりませんけど…

木内:もっと生きてください!
 
マコ:ほんとに

(笑)

小出:わかりませんけれども、申し訳ないけれど、今日ここに参加してくださっている皆さんが全員死んでも、福島は収束しないのです。

河合:今から一月くらいまえに、日本経済新聞の直属のシンクタンクの日本経済研究センターっていうところがね、福島原発事故による総損害は70兆円に上るって。

(驚き)

河合:あれ、それ知らない?

木内:知りません

河合:それは、極めて重大なニュースなんです。で、これはね、日経新聞ですから、あの原子力村の中の日経新聞が発表しているんです。日経新聞のシンクタンク。70兆円。今までね、あの福一の事故による総損害はまず、事故直後に5兆4千500億と言われていた。それで、2年経ってから10兆円に増えた。それから去年の12月に22兆円に増えたのね。で、それでも皆ビックリしちゃった、倍々ゲーム、5、10、20だからね。で、ところが、さっき言ったように一月前にそんなもんじゃないよ、70兆円だよっていう、発表があったんですよ。で、70兆円のうち、30兆円が汚染水の処理費用ということになる。で、70兆円っていうのがどれくらいの費用か皆さんわかります?今年のね、全国家予算が100兆円ですよ!

(木内さん)えー

河合:それから、去年の日本の全部の税収が50兆円です。わかります?原発の一発の事故で経済的損害だけみても、それぐらいになるんですよ!

木内:結局それは全部国民が負担するわけですよね?

河合:そりゃ、もちろん全部国民が負担するわけですよ、電気料金と、税金と言う形で。東電が払わなきゃいけないんですけど、東電には、そんな払う能力ないから、1兆円も払う能力ないから、だから、この70兆円っていうのは全部僕らにかかってくる。だから、改めてね、やっぱり原発の事故のスケールの大きさ、損害のスケールの大きさっていうのをね、皆もう一回、頭に入れた方がいい。

木内:オリンピックやめた方がいいですねよ。

(拍手)

河合:いや、オリンピックは、悪いけどけどそんな問題じゃない。オリンピックやめたってぜんぜんおっつかない金額ですから、そんなことはあんまり比較しない方がいい。そんなオリンピックと比べられるような問題じゃない。で、そこで大事なのは、僕なんで汚染水の時にこの話切り出したかっていうのはね、その報告書にはね、トリチウムを除くのにすごい金がかかります。それに、今ある汚染水から全部トリチウムを除くと、30兆円かかります。って書いてある。で、それは真面目に取り除くと30兆円、それから、薄めて流すと、30億円くらいかな? もう、めっちゃくちゃ安くてすむんすよ。だから、僕は必ず政府はそっちに持っていくだろうなと、その、やるだけやりました。努力はしました。でもあまりに膨大なお金がかかります。だからごめんなさいね、流しますよっていうように持っていくんじゃないかなと思う。

マコ:ほんとですね。トリチウムを海に流した場合は、49.3 兆円なんですって。で、汚染水を全部処理した場合が70兆円なんですって。

河合:うん、そうそう。

マコ:へー、もうそれなんか、流す方向に持っていくための試算でしょうね、たぶん。

河合:先生ね、そう。でききたいんだけど、あのね、トリチウムを薄めて流せば大丈夫なんですか?

(笑)

小出:えー、河合さんにこんな質問を受けるとは思いませんでした。トリチウムって放射能ですよ。放射能というのはどんな意味でも危険なものです。微量でも濃度が低くても危険なものです。

河合:安全な放射能だって言う人もいるけど、そんなこと、ないんでしょ?

小出:そういうことを言う人は学問の世界にはいますけれども、そういう学問というのは現在の学問のなかでは信用を得ていないわけです。

河合:なるほど

小出:被爆に関してはどんなに微量でも危険があるということが現在の学問の定説になっているわけです。そのために世界中どこでも被爆に関しては、法律で制限をするということになっているわけで、どこどこ以下なら安全だ、あるいはどこどこ以下なら健康にいいと言うようなことが本当だと思うなら、世界中でその規制を撤廃する、あるいは被爆を推奨するような法律をつくればいいわけですけれども、世界中で、今日本でいえば、一年間に1ミリシーベルト以上の被爆を一般人にさせてはいけないという法律を作っているわけだし、世界中それをやっているわけです。つまり、被爆というのはどんなに微量でも危険だと言うことがもう学問の世界では常識になっているからそうなっているわけで。

河合:わかるんだけどね、その核種の中のトリチウムっていうのはね、たとえばイギリスのウィンズケールだっけ、なんかでね、流してるとかね…

小出:流してます。

河合:他のところでも流しているところがあるからいいんだっていう…

小出:たくさん流しています。たとえば、今福島の汚染水。百万トンたまっているんですけど、その百万トンたまっている汚染水のなか、色んな放射線核種を取り除いています。けれど、トリチウムという、放射能だけはどうやっても取り除けない。三重水素という名前の元素なんですけど、通常のやり方をやるかぎりでは、どうやっても除けないと言うことで、百万トン分はとにかくトリチウムで汚れたままなんです。で、そのトリチウムの総量は、ちょっと今正確に数字を覚えていない、たぶんマコさんはご存知かもしれない。3.4×10の15乗ベクレルだと思います。それだけが溜まっていて、それを流そうとすると、日本の法律に抵触する、わけです。で、今日本の…

河合:それは薄めても?

小出:だから、薄めるんです。日本の法律っていうのは濃度規制であって、薄めてしまえばいくらでも流せる。で、原子力発電所っていうのは、巨大な冷却水があるので、どんなことでも薄めて流せばいいわけ…平常運転のときには、流せたわけですけれども。たとえば日本では今、六ヶ所村に再処理工場というのを作ろうとしてきたわけです。その、再処理工場では、原子力発電所の使用済み燃料を全部溶かす、福島でいま、全部溶けちゃったわけですけど、福島では熱で溶けたわけですけど、六ヶ所の再処理工場では高濃度の硝酸を温めてそこで溶かそうとしてるわけです。溶かせばもちろんトリチウムは水になって出てくるわけですけれども、それ捕まえることできないから、海へ流すというもともと、そういう計画だったわけです。ただし、再処理工場には巨大な冷却水なんかないわけですから、どうしようと考えた時に、濃度規制を再処理工場から外すということにした。これは、河合さんの方はご存知だと私は思っていたけれども、再処理工場はいわゆる日本の原子力規制のなかでは濃度規制を外されているわけです。もう、、薄めて流すことができない、もう膨大だということで。濃度規制をはずして、沖合い数キロのところまで配水管を伸ばしていって水面下数十メートルのところで流す。

河合:それは、トリチウムに限らず?

小出:ええ、全てです。だからまあ、問題はトリチウムなんですけれどもトリチウムを流すことができない。日本の規制で言う限りは。だから、海に流して、海は広いな大きいなで薄まってしまうからいいと、いうそういう法律にしたんです。それで、当時は原子力安全委員会だったと思いますけど、そこが許可を与えたんです。じゃあ、その許可を与えた六ケ所再処理工場でどれだけのトリチウムを海に流していいと許可を与えたかと言うと、たしか、1.8×10の16乗ベクレルだったとおもいます。それを一年ごとに海に流していいという許可を、すでに日本原子力安全委員会が与えているという、規制委員会の前進ですけれども、ですから今福島で百万トン貯めてどうしたらいいかわからない。処理をしようとしたら、何十兆円かかる。薄めて流すにしてもまた、何兆円かかるという。悩んでるやつのほぼ一桁上のものを毎年流しても影響ないよというように日本の国ではすでに、認めていたんです。私はその事をとんでもないと反対してきたわけですけれども、

河合:今、だって、仮にね、薄めて流し始めたら、どういうことに社会的に、なりますかね?

小出:社会的にはたぶんならない。

河合:ならない?世界中が文句言わない?

小出:ですから、もう、世界中やってたんですよ。ですから、今、河合さんがおっしゃった、イギリスのウィンズケールっていう再処理工場があるし、フランスにはラアーグというか再処理工場がありますし、そういうところはもともとは軍需工場でした。原爆用のためのプルトニウムを取り出すための軍需工場だったわけですけれども、ある年から商業用の原子力発電所の使用済み燃料も引き受けて金儲けをしようという、そういう方針に転換したんです。じゃあ、そこにじゃあ、実際に使用済みの燃料を送ったのはどこかといいますと、日本なんです。日本がそういうところに送ってウィンズケールあるいはラアーグで日本製の使用済み燃料を再処理して海でどんどんどんどん放射能を流してきたんです。それは、トリチウムだってもちろん流したし、トリチウムだけではありません。他の放射性物質も山ほど流してきた。

河合:そうすると先生ね、あの薄めて流せばそれでOK、ってできちゃうことになっちゃうじゃないですか。社会的、世界的非難も浴びないでできちゃうことになっちゃうんですかね?

小出:できちゃうことになってきたのです。

河合:うん、それ、まずいね。

小出:もちろんものすごくまずいです。でも、そんなこと言ったら、1950年代から70年代の始めにかけて、大気圏内核実験っていうことを米国とロシアがもう、大々的にやって、地球全部を放射能で汚染してきてるのです。たとえば、私は福島の事故でいえば、セシウム137という放射線物質が一番問題だとずっと発言をしていますけど、福島の原子力発電所か大気中に撒き散らしたセシウム137の量は、広島原爆が撒き散らした、キノコ雲と一緒に撒き散らしたセシウム137の168発分だと、日本政府が言っています。広島原爆一発分でも恐ろしいと私は思うけれども、、その168発分を撒き散らしたと日本政府が言っているんです。じゃあそれ、どれくらいなのかと、まあ、私はとんでもないことだと思いますけども、大気圏内核実験はその60倍多いセシウム137をすでに、ばらまいている…

河合:そのっていうのはどっち?

小出:福島の事故のです。

河合:へぇ・・でも、先生わかるけどさ、もっとそんなにひどいんだよっていったってね?それだったら、トリチウム流すなっていう論理にならないじゃない。

小出:もちろんならないです。

河合:それじゃ困るじゃない!それ止めなきゃいけないんだからさ!

小出:もちろん止めなきゃいけない…

河合:もっと、ひどいことがすでにあるぞっていうことはね、あんまり…

小出:そういう世界だということをわかってほしいのです。

河合:それは、わかるけど!どうやったら止まるの?

小出:それは、河合さんに教えてほしいと思っています(笑)

マコ:なるほどなー。でもあの、その海に流す委員会の「多核種除去装置に係る小委員会」っていうんですけど、それも取材に行っているんですけど、色んな委員が発表するんですけど、前々回だったかな、北海水産大学の漁業経済の先生の発表がおもしろくて、風評被害は絶対になくならないし、安全かどうかでなく、風評被害の面から、流すべきでない、と言いきられたんですね。で、資本主義経済のなかで、消費者が風評被害で買わないという責任にするのは間違っていて、賃貸の物件で殺人事件があったら、それ瑕疵物件になって価値が下がるのは当たり前なので、安全か危険かでなく、原発事故は実際におこったので、その海の魚の価値が下がるのは資本主義社会では当たり前だから、汚染水は海に流すべきではないと。で、それで海に流すかどうかを福島県の漁連だけが、議論、許可が出るかどうかなので、少なくとも太平洋沿岸の漁連すべての許可をとるべきだと、発表された方がいらっしゃって、それはすごい興味深い意見だと思いました。

木内:もうひと方、読ませてください。「わたしたちは小出さんの声を聞いていたからすぐに避難できました。子供の健康には何者にも変えられないのです。先祖の墓地はそのまま残したままですが、きっとご先祖さまは私たちが子供を生き延びさせるために逃げたことを、きっとよくやったと誉めてくれるとおもいます。原発反対。誰の子供も生かしたい、生き延びさせて! 2か月に一度小さな寄付を続けています。自由なラジオがんばれ!」

皆 :ありがとうございます!(拍手)