2018.1.23

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原きよの教えて小出さん! Vol.1

PERSONALITY

原きよ

GUEST

小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教)

東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所事故から7年が経とうとしている今、メディアはあの過酷な事故のことをなかなか取り上げなくなりました。それどころかすべて停止していた全国の原発は、1基また1基と再稼働されていきます。

原発事故は決して過去のことではないはず。むしろ進行中であるというジャーナリストもいます。一方には、原子力政策を強力に推し進めようとする政府もある。わからないことだらけ。一般の生活者にとって原子力問題は、難しすぎて手に負えないのでしょうか?

この番組「市民のための自由なラジオ“Light Up!”」は、ジャーナリストや運動家のお力を借りて、3.11以降原発問題を積極的にレポートして来ました。そこで得られた情報、知識は、大きなものでした。

そして今、あの事故が市民の記憶から遠くなっていく瀬戸際だからこそ、原子力のことがまるで分らないリスナーのためにも、届きにくい情報を今度はもっと一般の生活者に届く言語で、もう一度きちんと整理してお伝えすべきだと考えました。あえて運動家でも専門家でもない者の視点で考える番組、それがこの番組「教えて小出さん!」なのです。

ひとりの生活者、ひとりの女性、ひとりの母親、ひとりの朗読家の原きよが、第一線を退き信州松本に暮らす元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんを訪ねてお話を伺いました。
その模様をこれから3回に分けてお伝えして参ります。

第1回目の今回は、小出さんが原子力のある未来に夢を膨らませて大学に進んだこと、そして学びを深めるにつけ、原子力発電が圧倒的に差別的な存在であることに気がつき、原子力に反対する立場に変わったことなどを、学生の頃を振り返りながらお話いただきました。そしてその中で、あのような過酷な事故を繰り返す原子力発電を、なぜ日本は止められないのかについて考えました。

難しい問題です。ただ時間は巻き戻せません。小出さんからは、3.11に発令された「原子力非常事態宣言」が今も解除されないままで、この先100年経っても現行法の下ではそのままであることも教わりました。このことが物語るように、私たち日本に暮らす人類は、その深刻な状態をこれから何百年先までも、常に意識し続ける必要がありそうです。

さて、あなたはどうお考えになるでしょうか?

そしてこの番組からあなたへ、もうひとつ大切な想いをお伝えしたく、番組後半では朗読家でもあるパーソナリティ原きよが、朗読を交えながらお話をいたします。今回は、3.11からの日々を過ごして、また小出さんのお話を伺ってから、原きよの心にしんしんと響いたという、八木重吉の詩をご紹介していきます。こちらもどうぞお楽しみに。


<お薦め関連図書>

原子力安全問題ゼミ 小出裕章 最後の講演 (岩波書店)
小出 裕章/今中 哲二/川野 眞治 ・著


原発と戦争を推し進める愚かな国、日本(毎日新聞出版)
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原発と憲法9条(遊絲社)
小出裕章・著


八木重吉全詩集〈1〉 (ちくま文庫)
八木重吉