2017.5.9

058

肩書きもお金も問わない
ただひとりの「人間」
丹下絋希が信じる未来

PERSONALITY

おしどりマコ・ケン

GUEST

丹下 絋希さん

今回の「おしどりのラジオアクティブ」は、映像作家として著名な丹下絋希さんをお迎えします。ラジオをお聴きのあなたも一度は目にしたことがあるような著名なアーティストのミュージックビデオなども手掛けておられます。

しかし丹下さんは、社会から押し着せられる既成概念や地位、立場、つまりは人の外側を嫌い、肩書きの入った名刺を捨てました。今ご自身は何ですか?と問われれば、「人間」であると答えるといいます。その丹下さんは様々な映像作品を世に送り出す傍ら、ひとりの「人間」として、反戦、反原発などの社会的なメッセージも積極的に発信しておられます。

丹下さんを大きく動かしたのは、福島の原発事故でした。長く広告業界の最先端を走って来られた丹下さんはその時、自身と社会との関わりを改めて深く考えたといいます。気が付かなかったこと、許してしまったこと、止められなかったことへの「責任」を思うとき、特に暗い時代へと突き進むかのように思える今、この国のしくみとどう向き合うべきなのか?その問いが丹下さんの様々な活動につながっています。

丹下さんは、原発が安全だと刷り込んできた「広告の責任」を重く受け止めています。そして偽りの安心は今も続いていて、その中では、生活や家族、生命までも人質に取られて、本当に信じるままに発言、行動ができない人たちが社会にあふれています。

「ただインターネットの上でつぶやくだけで社会は変わるのか?」そんなふうに思う丹下さんは、「視点を変えて生きていきたい心の集まり」である「NOddIN(ノディン)」という活動を立ち上げました。(・・この文字をひっくり返してみると見えてくるものがあります。)

* NOddIN のホームページ http://noddin.jp/

経済や社会の成長といったものだけを追い求める中では見えて来ないものにこそ、答えがあると丹下さんは語ります。そしてそれは意外にも最も側にあって、どこからも自由なひとりの「人間の心」なのだといいます。ならば私たちは、肩書きを捨てた人間としてのその「心」を支えに表現し続けることで、きっと世の中は動いていくと信じたいと思うのです。たとえばこんな風に・・・

*「あなたを心配する手紙」 https://www.youtube.com/watch?v=nvO5Kx5_zxw

2014年、日本が国会で、トルコ・ベトナム・UAEに原発を輸出することを決め
たとき、丹下さんは、マスメディアを通してではなく、ひとりの人間として、
トルコ語で映像の手紙を届けました。シンプルな映像で、まっすぐに向き合
った丹下さんが、覚えたてのトルコ語で、心を込めて語るのが印象的でした。

そして、トルコから2年越しにお返事が届いた・・・。

自由なラジオ第58回。ちょっと未来を信じてもいいのかなと思えるそんな60分。丹下絋希さんとともにお過ごしください。


[その他番組でご紹介した丹下絋希さんの「人間」としての代表的な活動]

*「戦争のつくり方」アニメーションプロジェクト http://noddin.jp/war/
*「97条の会」 https://www.facebook.com/a97associate/


[番組中おしどりマコが涙した丹下さんお薦めの1曲]

*「ヒューマン」(日食なつこ)
YouTube https://www.youtube.com/watch?v=Y2FEhE9soyI
CD https://www.amazon.co.jp/dp/B0194L2D2S/ref=pm_ws_tlw_trk11