2016.8.30

022

日本はもう戦争に参加しているのか?
日本企業の武器輸出の実態に迫る!

PERSONALITY

いまにしのりゆき

GUEST

望月衣塑子さん(東京新聞社会部記者)

なぜ人類は戦争をやめられないのか、そのひとつの答えがどうやら武器の生産や売買に伴う様々な利権にあるらしいのです。各国は新しい技術開発にしのぎを削り、最新鋭の技術と情報を手に入れようと、莫大な予算を動かしながら研究に精を出し、そして互いに兵器や武器を売買します。

日本企業も例外ではありません。1976年、佐藤栄作首相が表明した「武器輸出三原則」は時代とともに変遷し、今や紛争当事国に近い国への武器輸出さえできてしまうのではないかと思えてなりません。その中で、日本企業はその高い技術力を世界に売り込み、防衛装備品という名の兵器を売り買いし、戦争やテロに加担していく武器商人となってしまっているように見えはしないでしょうか?

また、国家として推し進める「デュアルユース=軍民共用」の技術開発の考え方の下では、研究者や大学が研究開発した最新鋭の技術が、結果として人殺しの道具に転用されることになりかねません。第二次世界大戦の深い反省から日本の大学は、この道を忌諱して来たにもかかわらず、いつのまにか軍学共同が加速しています。

望月さんは取材を重ねるうちに、研究者や企業の下で働く人々、部品をつくる下請け工場の労働者などの心の葛藤に気がつきます。国を守るためにと、企業や大学は現状を受け入れようとしますが、現場の人々は、「いつか自分たちがつくった兵器で自分たちがやられるのではないのか?」と漏らします。日本企業がテロの標的にならない保証はもうない時代なのかもしれません。

この番組では、「武器輸出と日本企業」(角川新書)を出版なさった東京新聞社会部記者の望月衣塑子さんに、時間をかけた丁寧な取材から見えてきた日本企業の武器輸出の実態をレポートしていただきながら、日本がこれからも平和を維持していくために取るべき針路について考えていきます。

「武器輸出と日本企業」望月衣塑子・著 角川新書(864円)
http://shinsho.kadokawa.jp/product/p-321601000760/

■Light Up!ジャーナル「原発とテロ、特定重大事故等対処施設
また今回の「Light Up ジャーナル」は、木内みどりが「原発とテロ、特定重大事故等対処施設」について元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんにお話を伺います。